2016年のテーマは「冒険」さあ、旅にでよう!

リトル・ミュージカル2016

あけましておめでとうございます。

年末はまさに師走でした。3つのイベントを終え、2015年の活動を終了することができました。

ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました!

12 月20日の代々木ビレッジでのライブ

スクリーンショット 2016-01-02 13.25.07

25日の渋谷クリスマスライブ/27日の板橋クリスマスライブ

Christmas Live 2015_8649 Christmas Live 2015_7349 Christmas Live 2015_6949     Christmas Live 2015_9001 Christmas Live 2015_5198Christmas Live 2015_2841Christmas Live 2015_8657

たくさんの発表する機会に恵まれ、こどもたちがそれぞれの持ち味を活かしたショーをお届けでき、2015年活動の幕を閉じました。

このライブは、こどもたちのアイデアだけで出来たライブでした。脚本も練習もそれぞれ、本当にこどもたちだけで。

こちらが出してもらったのは、企画書だけです。「練習見るよ!」と提案しても、「本番のお楽しみに」とかえされてしまうのです(!)

本番の会場で稽古もしないまま、デハケもバッチリ、次のタイミングまでにハヤ替えしっかり、出るまでに袖に待機。これを完ぺきにやりこなす姿に驚いたのでした。渋谷では、音だしもメンバーが対応してくれたのですが、音響キューもバッチリこどもたちがアイコンタクトでやりとりする姿を見て、うかうかしてらんないなあとまで感じました。嬉しいことです。

夏の本番の経験は本当に大きかったのだなと思います。2016年のミュージカル創作も、はじまり、とても楽しみです。

2016のテーマは「冒険、大冒険、ときどきロマンス!?」

世界よりも宇宙よりも広いこどもたちの頭の中。どんな冒険の物語ができあがるのでしょうか。こどもたちの頭の中では、すでに壮大な物語の世界ができています。登場人物もこどもたちと考えていますが、多国籍なんですよね。

確実に海の外の世界が近づいてきているのだと感じます。

そして、高学年のこどもたちが興味津々なのは「ロマンス」(ちょっと古い言葉ですが)甘酸っぱい恋の様子も物語の中にお目見えするかもしれません。

今年は、多くのコラボレーションも進み、新たな段階に進んでいます。一緒に何かしてみたいという企業の方々もぜひ、ご一報をくださいませ。また、寄付協力などお考えくださっている皆様もぜひ気軽にご連絡いただければと存じます。

リトル・ミュージカルは、こどもたちをアーティスト&パフォーマーとして迎える劇団です。「創る」ことを通じて、こどもたちの人間性・心の成長を感じられます。もちろん、スキルアップも忘れてはいませんが、上手になることだけじゃなくて、そこに大きく「心」を動かせるようにと思っています。それでこそ、本物の「演者」だと思うのです。

 

代表からのご挨拶「心から喜べる瞬間を」

今年はチラシ配りをはじめ、運動会や音楽会などたくさんの学校にお邪魔させていただき、団員が通う学校の雰囲気や方針にも触れました。習い事の発表会などにもいかせてもらい、みんなの輝く姿をたくさん見させてもらいました。

こどもたちは、それぞれのペースで、いつも存分にがんばっています。

その中で、わたしたちがこどもたちに何ができるのだろう、考えさせられます。

わたしたちなりに、できることの精度をどんどん高めていきたいなと思っています。
団員のお母さんが撮影くださっているビデオを年末も見ていて思いました。
私にとっては、いつも映像を見るのは本当に痛いことでした。

自分のこどもたちを引き上げる精度が全然、いたっていないからです。

なにがしか指揮をする者として、自分の反省をこの場でもしっかり述べておきたいと思っています。
そして撮影編集してくださっているRさん、本当に感謝いたします。

 

効き目がない追い込み方には意味がないぞ!

事の大きさを理解してもらおうだったり、もっと練習が必要だよねって理解してもらおうだったり、必死になっている私が映像の中にいました。でも当の本人は、気持ちよいほど、あっけらかん!それがその子の持ち味で、いいところです。当時も、その子にとって、どういう言葉が響くかを散々考えて発言しているつもりです。でも、舞台で演じるための稽古を促すという意味では、私は完全にミスしていました。
本人の理解が追いついていないときは、いくら鋭い言葉で言ってもあまり効き目がないのです。おそらく、いくら剣幕で怒っても意味がないです。だったら、もっとワクワク感を醸成して、場のテンションをあげる方がきっといい方法です。その方法もまた様々。追い込んで成長するのであれば、もちろん、それがいい方法になりえます。その都度、働きかける言葉はいつも違うのだと心に銘じて。

 

十分自分でやってくる子への課題を出すスピード感

こちらがビックリするくらい自分で仕上げてくる子もいます。十分それで通用すると思うほど。でもその枠をとっぱらってもっと先に行かなければ、彼女の達成感は得られないまま。きちんとやってくる子は、怒られることが嫌いな子です。言われないようにもっとやってくる。だから言うのもためらう時があります、しっかりやってきているから。

 

でも、もっと言う。もっと話す。楽しくなっちゃうように一緒にやる。自分の枠を出て本当に殻をやぶれる瞬間がすぐそこに迫ってきます。そのあたりの課題の出し方のスピードに、もう少し工夫出来たのではないかなぁと思います。

 

 例えば男の子っぽい歩き方を出来るようになるために

例えばの話です。プリンセス役の立ち振る舞い、男の子っぽい歩き方や言い方。こう歩きましょう、と最初に言ってはならないと思っています。どんな歩き方しているのかなあ、研究してみようよ、と。どうしたら、このプリンセスになれるんだろうか、十分に考える時間が必要です。でも、時間がなくなってくると、こういう風に歩いてみない?と提案するようになってしまいます。ただの時間不足です。情けないながら。

 

もっと自分がその役だったら?高まってくるために出せる課題はいくらでも、何度でもある。創作・演技の中で型に当てはめるのでなく、自分で考えて演じることが本当に大切だと思っているからこそ、そのマネジメントはもっと精度を高めなくてはいけません。

 

自分ひとりで稽古することができない場合の体制

やることをきちんとノートに書いてもらって、お母さんにも連絡して、はじめて達成することができる子がいます。分かりやすく1日10回歌って歌詞を覚えようとか具体的な目標をたてても、ひとりで出来ない場合があるし、やってきたところで、本質的な意図を理解していない場合があります。

 

そりゃあ、あります!!でも、一緒に見ていてくれる人がいて達成できるのならば、その体制を早いところ創ることが大切だと思います。それで上手になったり、台詞を覚えられたり、自信がつくのなら、たくさんの人の手を借りればいい。もっと早期に保護者の方々とタッグを組むことや、スタッフ体制の強化が必要だったなぁという反省もありました。

 

アマチュア活動だからこそ、面白い

 

個性がほんとに様々で、見ていて飽きません。役にあわせる部分もあれば、役がその子になっていく部分もあって、現実と劇の世界が行き交って。こどもたちも役のキャラクターがはいってきて、現実世界の見え方が変わったり、新しいメンバーの受け入れ方が分かったり。面白い経験の連続です。
確実にセラピーとしての効果もあると考えています。もっと多くのこどもたちの心を救い、可能性を広げるためにも、
仲間を増やしたいと思っています。

 

競争をさせずに、能力を最大化できるか?

わたし個人的な問い。ある程度の競争がなくては頑張れないもの、
というのはこれまでの歴史が物語っていますし、日本人は競争がとても好きな人種であると思います。
ライバルというものの存在もとても素晴らしいと思います。
ただ、わたしが創作過程などで、ライバル、という言葉をこどもたちの前であげると、
ライバルとか必要ない、といった言葉を聞くのです。
わたしたちの時代とは、大きく異なるのかもしれないと思いました。

 

競争することなく、どう成長をスピードアップさせるのだろう、
地道に頑張ることや成長のための我慢をどう学べばいいのだろう?

心の底から楽しく、自分が上手になったり、やれることが増えて自分らしくできればいいと思う反面、こどもたちが本当は、自分にしかできないようなスキルやNO.1になることをを求めていたとしたら?考えてしまいます。

 

年末に、アジア10カ国の人と演劇を創っていて討論をしました。ザ・経済成長の渦中にあるアジアは、日本よりもより成長に対して敏感で競争的な空気があるのかもしれないと感じました。良くも悪くもです。
日本はこれからどうなっていくのかなと考えたとき、もっと「心」を豊かにすることに目を向けられないだろうか、
システムは変わらずにあり続けることになります。だから、これからこどもたちは、様々な場面で、競争していくことになります。でも、その根源に「心」が喜ぶことが前提にあってほしい、そう思っています。

リトル・ミュージカルの特長である「創る」という過程を大切にすることで、段取りを覚えるだけでなく、どうしてこうなるんだろう、人の感情や論理力が身に付くと考えています。みんなが物語を理解することで、シーンに大きな力が宿ると信じています。裏方の方への感謝の気持ちがうまれたり、周りで起きる色々なことに、自分ごととして取り組めると考えています。

だからこどもたちが考えることは、できるだけ手を加えずにそのまま。

心からの「こうしたい」気持ちを大切にしたいからです。

台本にするときはそうもいきませんが、まるごとそのままを受け入れたいと思っています。

 

追記)
その問いの答えを探しに、テストのない国、デンマークへの視察を考えています。ものごとには両面があるので、どっちがいい、悪いという結論を求めにいくのではなく。こどもたちは、日本でしっかり生きていくためにシステムにのることも大切。社会やコミュニティとしてどう取り組んでいるのか、そのあり方を知り、こどもたちに良い刺激を与え、選択肢を広げられたらと思っています。

 

本公演は9月10日(土)11日(日)団員を募集しています

今年は、公演だけに参加する期間限定団員(その中でも、ダンス隊・コーラス隊だけも可能)を募集します。

キャストに応募したいと思うこどもたちは、5月にオーディションがあります。3月までに参加表明をお願いします。

団員に募集については「団員になるには」をご覧ください。